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遊びたい!

勉強をしなくなった分時間を弄ぶ。

それも束の間、一緒に遊ぶ友達は出現するものだ。

ディスコ(今で言うクラブ)に通いはじめる。

親の決めた門限は7時。

最初は慌ただしく7時迄に帰ってきたものの、もっと遊んでいたくなってくるのが世の常

だんだん門限を破るようになる。

ビクビクしながら玄関を音もたてずに入るのだが、我が家の愛犬が嬉しさ余って騒ぎだす。

真っ暗な家の中から母の泣き声。

そして父が表れる。

恐かった!!理攻めでくる父の叱咤は恐かった。

どんな言い訳を準備しておいても、言い返せないほどに突っ込まれる。

人のせいにした時は、特に怒られた。

でも遊びの誘惑に勝てない私は、何度も同じ事を繰り返す。

その内、父の叱咤も聞き流すようになった。

両親の目を見なくなる。

何を言われても、無表情を装う。

私は口答えもせず、ただ人形の様になっていた。

そんな私の表情を見て、「お前は自分の主張も出来なくなったのか」と淋しそうに父が言った時には、何故か心が痛んだ。

暫らくすると、どんなに遅く帰ってきても、暗やみの家の中から何の音もしなくなり、誰も出てくる事もなくなった。

怒られない事にほっとする反面、不安な気持ちも交差したが、結局その後やりたい放題の生活が続く。

ある年の節分の日、何時もの如く遅く帰ってきた私に向かって、「お前の中に居る鬼は外!」と、目を真っ赤にさせた父が私に向けて豆をぶつけた。

痛かった!豆が体に当る事よりも、父の気持ちが痛かった!

私の目から涙が流れる。

母も影で泣いていた。

両親の気持ちが豆に姿を変えて、私の体にぶつかってきた日だった。

 

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2003/07/12