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お金と仕事

いくら反省しても、遊びたい気持ちは押さえられず、茶色の髪が黒し、学校へはたまに休みながらも行くようになる。

でも無期停学の一件で、親に対する見方が変わった。

或る日またも父とぶつかった。

勉強をしない事に怒られる。

「中学の時、一生懸命勉強していたって、誉めることもしてくれなかったくせに!私はあの時、全てのやる気を無くしたんだ」と、初めて父に昔の事を言った。

父は一瞬言葉を呑んだ。

みるみるうちに目が赤くなって、一言「そんな事があったか。。。悪かった」と謝る父。

父が私に謝ったのは、初めてだった。

「人のせいにするんじゃない!」という言葉が当然返ってくるものだと思っていたのに。。。

逆にそんな事でやる気を失せた自分が恥ずかしかった。

その後、大学よりも専門学校に行こうとする私をしっかりバックアップしてくれた。

「学業にはお金は惜しまない。だからしっかり自分の学びたいことを探しなさい」

子供ながら、この言葉は有り難かった。

高校を卒業後、専門学校に入りお金も莫大に掛かった事は、自分が一番知っている。

そのお金を工面する事も大変だったと思うが、父は何も言わずに出してくれた。

でも、遊びのお金は別!

勉強はしたが、遊びもする。

当然お洒落もしたい!

バイトもしていたが、いくら有っても足りない!

仕方なく親に借金の申し立てをするのだが、父は私に「借用書」を書かせたのだ。

「親子の間でも、お金の貸し借りはちゃんとするぞ」と言って。

何枚書いた事だろうか。

返済は最後までした試しが無いので、だんだん借用金も少なくなってくる。

或る日、父の会社の取引先でバイトをさせられる事になった。

何故かことごとくいじめられ、結局3日で辞めた。

怒られると思った。

父の顔に泥を塗ってしまったのだから。

「そうか、そんな事があったのか。やけに人が辞めると思っていたが、その原因がわかったよ」と意表を突く言葉。

単純に嬉しかった。

辞めた事の後ろめたさは充分あったのだが、その事情を分かろうとしてくれた父の気持ちが嬉しかった。

でも、3日間のお給料はしっかり借金の返済分として没収される。

私が突発で辞めた後の処理が大変だった事は分かっていたが、その時の事も、ずっと後になって「あの時は。。。」と笑って話してくれ、1度も攻める事は無かった。

私はそれ以降、父を頼って仕事を探す事をしなくなった。

 

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2003/07/12